2013年04月25日

シリーズ第5回 工場設備におけるブロワーとエアーの使い分けについて考える(1)

今回はブロワーって聞いたことはあるけれど、あまりよく知らないという方のためにブロワーの基礎知識から省エネ性や落とし穴についてお話をしていきます。

まず、エアーを作る機械にはファンとブロワーとコンプレッサーがあります。これはみなさんもよくご存知だと思います。しかしブロワーはあまり聞き慣れない方もいるかと思います。ブロワーと聞いてみなさんはどんな所に使用されていると想像しますか。ブロワーと言えば全ての設備とは言いませんが、排水処理場の爆気用として広く一般的に使用されてきました。

ブロワーにも様々な種類があります。気体の流体の違いはありますが、ブロワーもポンプ同様に大きく分けるとその構造の違いから次の2種類に分けられます。


 ★容積形:ピストンとシリンダーなどで形成され空間の膨張収縮による体積変
      化を利用するのが容積形です。代表的なものはルーツブロワーと呼
      ばれるものです。
      ◇主な使用用途:排水処理場の爆気用、水や切粉の様なブロー用
 ★ターボ形:流体と機械間でエネルギー変換する際に羽根車を回転させて運
        動エネルギーを利用するのがターボ形です。
       ◇主な使用用途:ボイラーや燃焼用バーナーの燃焼空気の送気用

今回は工場内の製造現場でよく見かける容積形のルーツブロワーについてお話していきたいと思います。

まず初めにブロワーとファンとコンプレッサーの分類分けについて表にまとめてみました。


  (クリックにて拡大)   
 
 
コンプレッサー、ブロワー、ファンどれも空気を送気する機械ですがそれぞれの送気圧力と圧縮比の違いによって呼び名が異なります。 
 
コンプレッサーとブロワーの特徴を比較してみると次のようになります。

(クリックにて拡大)


コンプレッサー、ブロワー、ファンどれも空気を送気する機械ですがそれぞれの送気圧力と圧縮比の違いによって呼び名が異なります。

コンプレッサーとブロワーの特徴を比較してみると次のようになります。


 (クリックにて拡大)  
 
 
以前からもブロワーは爆気以外にも水滴や切粉を飛ばしたりするのに使用されていましたが意外とまだ少ないようです。理由としては工場エアーがすぐ近くにあるため、わざわざブロワー設備を入れなくてもよいと考えていたからではないかと思います。 
しかしながら最近では省エネ対策としてブロワーが見直されてきています。 
その理由として、吐出圧力は低いですが工場エアーと変わらない仕事ができ、しかもエアー単価が格段に安いからです。 
 
ここで“なんとなくブロワーでは圧力が低すぎて水滴などがうまく飛ばないんじゃないの?”と思われる方へ。どうして低い圧力でも水滴を吹き飛ばすことが可能なのでしょうか? 
 
それは、製品に当たるエアーの衝突力が同じであれば水滴が吹き飛ばされます。圧力が低いと言ってもノズルからの出口風速は200m/s以上です。ブロワーは圧力の低い分、風量でカバーすることにより工場エアーと同等に水滴を飛ばすことが可能になります。 
 
実際に、当社ショールームに設置されている3.7Kw×40Kpa×3.4m3のブロワーを使用して窓ガラスについた水滴を吹き飛ばしてみます。 
動画にてご覧ください。

(クリックにて拡大)


以前からもブロワーは爆気以外にも水滴や切粉を飛ばしたりするのに使用されていましたが意外とまだ少ないようです。理由としては工場エアーがすぐ近くにあるため、わざわざブロワー設備を入れなくてもよいと考えていたからではないかと思います。
しかしながら最近では省エネ対策としてブロワーが見直されてきています。
その理由として、吐出圧力は低いですが工場エアーと変わらない仕事ができ、しかもエアー単価が格段に安いからです。

ここで“なんとなくブロワーでは圧力が低すぎて水滴などがうまく飛ばないんじゃないの?”と思われる方へ。どうして低い圧力でも水滴を吹き飛ばすことが可能なのでしょうか?

それは、製品に当たるエアーの衝突力が同じであれば水滴が吹き飛ばされます。圧力が低いと言ってもノズルからの出口風速は200m/s以上です。ブロワーは圧力の低い分、風量でカバーすることにより工場エアーと同等に水滴を飛ばすことが可能になります。

実際に、当社ショールームに設置されている3.7Kw×40Kpa×3.4m3のブロワーを使用して窓ガラスについた水滴を吹き飛ばしてみます。
動画にてご覧ください。





いかがでしょうか。皆さんが思っている以上にブロワーの力は優れものです。製品洗浄後の水滴の吹き飛ばしには十分利用出来ます。また、ブロワーからエアーを作る時の圧縮熱も利用できるため乾く速度も短縮されます。
是非一度ショールームでブロワーのエアーの強さを体感してみてください。

次回はブロワーエアーとコンプレッサーエアーの違いについて考えていきます。




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