2014年12月01日
皆さんこんにちは。今回はコンプレッサーの現状把握の中から、
“エアー漏れの現状把握”についてお話をさせて頂きます。
以前にもお話させて頂きましたが、コンプレッサーの省エネを考えていく中でエアー漏れの削減は重要な要素だと考えています。
何も対策をされていない工場では、一般的な統計でコンプレッサー吐出流量の約20~30%がエアー漏れであるとも言われており、又、エアー漏れはエアーホースの接続部などからも多く、一度直したとしても時間が経過すると劣化やゆるみなどにより、どうしても漏れが再発する可能性があります。
エアー漏れの対策としては最終的には現場全体の協力が必要となってきますが、まずはお客様の工場で現状どれくらいのエアー漏れが発生しているかを確認してみてはどうでしょうか?
最初は全体の漏れ量の把握として、休日など工場生産を行っていない日にコンプレッサーを稼動させ、稼動状態を確認してみて下さい。流量計や電力計が取り付けられており、普段より運転監視をされている場合は単純にその時の数値が漏れ量となります。
取り付けられていない場合はインバーター機の運転負荷率や、
その他の制御方式の場合は運転時間、運転サイクル等も確認し、カタログスペック等を利用し大まかな予測量を計算します。
次に実際の漏れ部の把握ですが、全体量の把握と同じく工場生産を行っていない日にエアーを送気させた状態で工場を廻ってみて下さい。エアーが漏れる音が聞こえた場合は、すでに相当のロスにつながっています。
早急に改善対策をおすすめ致します。
音が聞こえないといっても注意が必要です。
実は漏れの音が聞こえる状態というのはすぐに対応が必要なレベルなのですが、かなり近寄らないとわからない、あるいはほとんど聞こえないようなエアー漏れを見つけ、少なくしていくことも重要となってきます。
漏れ部の確認方法としては、最終的には地道に石鹸水などを塗布して確認するしかないのですが、エアー漏れ検知器等もありますので、そのような物を利用するともう少し漏れ箇所特定がやり易くなります。
このような方法で見つけた細かい漏れはその場で直してしまう事が一番早いのですが、その場で直せない場合は必ずフダをつけるなどのマーキングを行ってください。
又、その場で直したとしても時間がたつと再び漏れてくる可能性があります。何かしらの記録を残しておくと、再度漏れ調査を行う際の効率向上に繋がっていきます。
エアー漏れの削減は重要ですが、エアー漏れを0にするということは難しいといえます。
そのためにもまずは、全体の漏れ量を把握した上で社内で目標値や基準値を定め、定期的に漏れ状態を確認、点検、修正する事によって、エアー漏れ管理を行ってみてはいかがでしょうか?
2014年10月03日
皆さんこんにちは。
今回からテーマが変わりまして“コンプレッサーの現状把握について考える”となります。
“省エネの第1歩は現状把握から”と言われるように、コンプレッサーの省エネを行うにも当然ながらコンプレッサーの現状把握を行う必要があります。
当社のあるこの愛知県三河地区は非常に車関係の製造業が多くあります。この車関係の製造業ではコンプレッサーで使用されるエネルギーの割合が高いため、コンプレッサーの省エネが工場全体の省エネにつながる場合が多くみられます。
では、“現状把握”を行う際に何を把握すればいいのでしょうか・・・。
結論から先に言いますと、それはコンプレッサーの『比動力値』だと考えています。
しかしながら、当たり前の話ですが、実際の工場ではコンプレッサーの効率や、設置台数、負荷状況、吸い込み温度状況が全く異なってくるため、カタログ数値通りエアーを効率よく作り(使用し)続ける事はできません。
比動力が変化する(カタログ値と異なる)要因を以下にまとめてみました。
(吸込条件は2013年6月からのメルマガ“吸気冷却について考える”も是非参考にして下さい)
コンプレッサーの省エネ手法はたくさんありますが、大元であるコンプレッサーが効率よくエアーを送りだしていなければ、それ以外での対策があまり意味を持たなくなってしまう場合があります。特に複数台同時に運転している場合は一度この“比動力”がどのくらいなのか確認してみる事が今後の省エネ活動に対して非常に重要と考え当社では、現状把握の一環として流量計と電力計の設置をお勧めしています。ご要望があれば是非当社営業担当にご連絡下さい。
次回は現状把握“エアー漏れの現状把握”をご紹介します。
2014年06月25日
皆さんこんにちは。
前回少しお知らせしましたが、来る8月で当社スマートファクトリーショールームは4周年を迎えます。そこで、今年も4周年のイベントを行う事になりました。
テーマは“LOHAS(ロハス)な工場”です。もちろんイベントとなりますので今年もちょっと変わった展示品を準備しておりますので是非ご期待ください。
また、このメールマガジンでも今回及び次回の2回はこのイベントで展示する内容の一部をご紹介させて頂きます。
(クリックにて拡大)
“LOHAS”と言っても非常に解釈には幅があり、正解がなく漠然としています。
では、このキーワードから当社がお客様にどのようなご提案ができるかと考えたところ、1つの答えは“メンテナンス”に行き着きました。
調子の悪い機器を更新し、その際に高効率の機器に変更するのも確かに“LOHAS”の中の省エネに繋がりますが、適正なメンテナンスを行い、可能な限り使用する事や、製品そのものの寿命を延ばすも“LOHAS”的な考え方になるのではないでしょうか。
今回はエアー設備の中の見落とされがちな付帯設備に着目し、どのような事が“LOHAS”につながるかを考えてみたいと思います。
1つ目はエアートラップの紹介となります。
蒸気設備と異なり、注目される事は少ないですが、下の様なドレントラップを現場でよく見かけます。
このトラップはジスク式のトラップとなりますので、排出能力はたかいですが、系内のドレンの有無に関係なくエアーを間欠的に放出してしまいます。また、経年劣化により不必要に放出回数が増える場合があります。この防止策やメンテナンスをどのように行っていますか??
いつもであれば、方法や効果の程をご紹介しますが、この内容は8月のイベント会場にてご紹介させて頂きます。
2つ目は・・・
レギュレーター等の付帯設備となります。
コンプレッサーは工場によって設置台数は異なりますが、そんなにたくさんは設置させていないと思われます。しかしながら下の様なレギュレーターやフィルターは機械1台に1セット(それ以上)設置している場合が多いと思われます。この付帯設備基本的には定期的なメンテナンスはあまりいりませんが、これらを怠るといろいろな不具合やエネルギーの増加を引き起こします。
今回の8月22日、23日でのイベントではこれらの付帯設備に対して当社がどのようなメンテナンスを行っているか、また、どのような方法で機器の寿命を延ばしているかをご紹介させて頂きます。
“LOHAS”な考え方の原点は当社の原点の考え方の1つである“もったいある”の考え方と全く同じだと思っています。スマートファクトリー4周年イベントではこのような考え方を中心とした展示に力を入れています。
次回は照明に対して“LOHAS”な考え方をご紹介させて頂きます。
2014年05月25日
みなさんこんにちは。
「エアー設備の圧力損失について考える」の最終回です。
今回は当社に対して質問の多い、エアー供給に関しての“配管接続”と“ホース接続”のどちらが良いか?を圧力損失の観点からみていきたいと思います。
結論から先に申し上げますと、当社ではこの問い合わせに関しては“どちらもOKです”とお答えしていますが、豊安工業は配管施工を主の仕事としていますので、できれば配管施工を優先的に検討して頂けると嬉しいです。
さて、今回もスマートファクトリーショールームでの実験装置を使用して圧力損失を測定してみました。
今回の比較は機器周辺へのエアー供給という設定にしましたので、機器周辺の接続方法にてよく用いられる配管サイズとホースを比較しました。
また内径10φ及び12Φが一般的なのは前回のテーマで紹介したカプラーを使用する際、カプラーに接続できるホース径がこのサイズが多いという理由から3種類で比較実験を行いました。
実験結果の数値から判断すると配管施工の方が損失が低いのが歴然です。
しかしながら、これはあくまでよく使用されているサイズでの比較となるからです。
ここで1つ注意するのが実は、内径が一緒であった場合の摩擦損失はホースの方が低いということです。機器接続はカプラーを使用して行うケースが多いですが、カプラー接続を限定しない、例えばホースニップルなどでの接続であれば損失が少なく低コストで施工ができる場合があるという事です。冒頭で配管施工、ホース施工どちらもOKと言ったのはこういう事です。
配管施工、ホース施工どちらにもメリット、デメリットが存在します。また、圧力損失は流量によっても大きく影響を受けます。ぜひこのような選定でお困りになりましたら、弊社担当者にご相談ください。
コンプレッサーの最終的な省エネは吐出圧力の低圧化だと考えています。低圧化を行うためには今回のテーマのような場所での圧力損失が存在します。ぜひできるところから順番に対策を施して吐出圧力の低圧化に繋げて頂ければと思います。
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この技術コーナーの実測、検証の場としても使用している弊社のスマートファクトリーショールームは来る8月に4周年を迎え、今年も周年感謝祭を行う計画を進めております。詳細は決定次第、順次ご案内させていただく予定ですが、
つきましては、来月のこの技術コーナーにおきましても4周年祭で使用する展示品を順番にご紹介したいと思っております。次回もお楽しみに。
2014年04月25日
皆さんこんにちは。
今回は「エアー設備の圧力損失について考える」の2回目となります。
今回はエアー使用設備で多く用いられているバルブとカプラーを対象にしての内容となります。
管内を流れる流体の特徴は、当たり前の話ですが、“圧力損失”が発生する事です。これはエアーに限らずどの流体でも同じ事となりますが、今回はバルブと製造機器周辺でよく見かけるカプラーに焦点をあててお話していきます。弊社のショールームで以下のような設備を制作して実験してみました。
この実験設備ですが、ショールームにて7月(予定)までは展示してありますので、近くにお出かけの際はぜひショールーム見学と合わせてご覧ください。
エアー設備に使用できるバルブは様々なバルブが適用できますが、以前は玉形弁が主流で、近年では、
(1) 操作がしやすい(90°の操作で全開、全閉)
(2) 安価である。
(3) 損失が少ない
という理由からボールバルブを採用している場合が多いです。
バルブの構造上ボールバルブと比較して玉形弁の方が損失が大きい事はご存知の方が多いと思われますが、ここで質問があります。
皆様のお使いのボールバルブの“ボア”のタイプはどのタイプになりますか?
一言でボールバルブといってもボアの形状によって損失が変わってきます。
コンプレッサーから実際使用する機械までたくさんのバルブを経由しますのでできるだけ損失の小さいバルブを使用するのが大切になってきます。
続いてはカプラーです。機器周辺で非常に多く用いられているカプラーですが、便利な反面圧力損失が大きいのが特徴となります。この問題となっている圧力損失の少ないカプラーの紹介となります。
今回は実験値をご紹介させて頂きました。1つずつの損失はそこまで大きくはありませんが、どこの工場に伺ってもこのカプラーとバルブはたくさん使用されています。この小さな損失の改善の積み重ねが最終的に吐出圧力の低圧化による大きな省エネ効果につながると当社では考えております。
次回は「圧力損失について考える」の最終回となりますので、我々が工場担当者様によく質問されます
“配管施工とホース施工どっちがいいの?”に注目してお話します。

HIC豊安工業株式会社のブログです。